【2020年最新】フランス「ビジター滞在許可証」とは?申請方法も紹介

フランスへの長期滞在には、滞在許可証が必要です。

今回は、フランス旅行や長期休暇、リタイア後のステイに使える「長期ビジタービザ(VISITEUR CESEDA R311-3 5°)」について、内容や申請方法などをご紹介します。

「ビジター滞在許可証」って何?どんな時に必要?

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日本人が「ビジター滞在許可証」について話す場合、「長期ビジタービザ(VISITEUR CESEDA R311-3 5°)」のことを指すことが一般的です。

日本人は、観光目的であれば、ビザなしで90日までフランスに滞在することができます。そのため、ビザが必要となるのは、滞在が90日を超過する場合、ということになります。

「長期ビジタービザ(VISITEUR CESEDA R311-3 5°)」における滞在目的は、観光やバケーション、高等教育やディプロマコース以外の就学など。仕事はできませんのでご注意ください。

語学留学などのために「学生ビザ」を取得しようとして却下される人がいますが、「学生ビザ」は大学や専門学校等での就学を目的として取得するビザです。民間の語学留学での勉強が目的であれば、「長期ビジタービザ」を取得することになります。

ビジター滞在許可証の概要

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「長期ビジタービザ(VISITEUR CESEDA R311-3 5°)」は、観光や休暇などを目的に、90日以上1年以内の期限付きで与えられる、滞在許可付きのビザのことを指します。

より厳密には、日本国内で発行されたビジタービザに、フランス国内の移民局(Office Français de l’Immigration et de l’Intégration)から発行された届出証明(ATTESTATION)およびシール(VIGNETTE)が追加されることで、滞在証明書と同様の効力をもつ証明書となります。

入国ビザは日本滞在中に在日フランス大使館へ申請・取得し、滞在許可書は入国後、OFIIのオンラインサービスで申請します。

滞在許可を取得後、期限以上の滞在を希望する場合は、有効期間失効の2ヶ月前から、各県の県庁(Préfecture)にて更新する必要があります。

ビジタービザの申請・取得の手順

ビザの申請は、出国予定日の3か月前から可能です。審査に時間がかかることが見込まれますので、出発日が確定している場合、最低でも出発日の3週間前には申請書類を提出するようにしましょう。

今回は便宜上、手続きの順番を①から④で表していますが、①と➁は同時進行すると効率的に手続きが完了できます。

①オンラインでビザ発給の申請をする

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まずは、在日フランス大使館領事館のホームページで、ビザ取得に関する必要事項を確認しましょう。
ビザや滞在許可証の申請に関するルールは頻繁に変更されますので、こまめにチェックしてください。

「ビザ」カテゴリより、「日本でフランスのビザを申請する」を選択します。https://jp.ambafrance.org/article13177

その後、「France-Visas」のページに遷移し、必要書類や申請料金を確認します。日本語のページはありませんので、英語かフランス語で操作を進めましょう。

確認が済んだら、「France-Visas」のポータルサイトでアカウントを作成し、オンライン申請の項目に必要事項を記入します。

➁必要書類をそろえる

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オンライン申請時に確認した申請書類を揃えます。書類によっては、フランス語への翻訳を添付する必要がありますので、じゅうぶんな時間を見込んでおきましょう。

事前に在日フランス大使館の案内ページを参照し、オンライン申請前に揃えておけば、より効率的に手続きを進めることができます。

➂在日フランス大使館に必要書類を提出する

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日本国内でフランスのビザの申請ができるのは、東京の在日フランス大使館のみです。
オンライン(英語かフランス語)
で申請のアポイントをとり、本人が来館して必要書類を提出します。

予約日時は変更も可能です。画面左の「Changing Your Appointment」の項目から、変更手続きを行ってください。

④ビザを受け取る

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フランスのビザは人気が高く、申請に対する審査が遅いことで知られています。発給までに最大で1か月程度かかることもあるようです。

申請後の進行状況は、オンラインで確認ができます。

ビザの受け取り方法は2種類。来館による受け取りと、郵送による受け取りです。

来館の場合は、大使館のホームページで対応時間を確認の上、申請時に発行された「申請証明書」を本人が持参してください。

郵送を希望する場合は、申請時に返送用の封筒を提出する必要があります。切手等の金額は、あらかじめ大使館へ問い合わせておきましょう。

渡仏前に準備しておくこと

2019年にフランス移民局(OFII)での移民登録がオンライン化され、従来必要だった紙の書類などの提出は廃止されました。

とはいえ、ビザ申請に使用した書類のコピーは、何かトラブルがあった場合に役立ちます。万が一の時の安心材料として、フランスにも持参することをお勧めします。

また、移民局での登録には、フランスでの住所が必要です。家探しに手間取って3か月の登録期限を過ぎてしまわないよう、渡仏前からある程度、物件探しを進めておくといいでしょう。

滞在許可取得の手順

フランスに入国したら、必ず3か月以内に、滞在許可証の取得手続きを完了する必要があります。移民局(OFII)のオンラインサービスにアクセスし、ビザを認証することで、簡単に登録できますよ。

以下で、具体的な手順を見ていきましょう。

①移民局(OFII)のオンラインフォームに必要事項を入力する

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OFIIのサイトにアクセスし、「Validate your VLS-TS long stay visa」の項目をクリックします。

「Visa number」の欄にビザ番号を入力し、次へ進みましょう。

名前に間違いがなければ、家族ステイタス・電話番号(任意)・メールアドレスを入力します。入国日と住所を入力し、申請費用の支払いに進みましょう。

➁滞在許可証の申請費用を支払う

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「Fee Purchase」のページに移ったら、「Purchase your virtual excise stamp online」のリンクをクリックし、収入印紙を購入します。

支払いはクレジットカード(VISAあるいはMaster)のみとなりますので、カードがない場合は、最寄りの納税局で印紙を購入し、16桁の番号を入力してください。

購入確認画面に移ったら、印紙の金額を確認の上、メールアドレスを入力しましょう。次のページでクレジットカード番号を入力し、購入を完了します。

次に、「Fermer et reprendre la validation du VLS-TS」のボタンをクリックし、16桁の印紙番号入力の画面に戻ります。

印紙番号を入力し、「Validate Your Visa」をクリックしたら完了です。

➂確定画面のスクリーンショットをとる

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登録が完了すると、受付番号が表示されます。スクリーンショットをとるなどして、証拠に残しておきましょう。

移民局での手続きが完了すると、控えが送られてきますので、そちらも大切に保管してください。

フランスのビジタービザ取得には時間の余裕をもってのぞもう

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フランスのビジター滞在許可証(長期ビジタービザ)の申請・取得方法について、ご紹介しました。

申請にあたっては、住居証明や社会的立場の証明など、準備するべき書類が多いため、非常に手間がかかります。実際に準備を始めてみると、「書き方が分からない」など、迷うことも多いでしょう。

申請が却下されると、アポイントから取り直しになってしまいます。不明点があれば、その都度、フランス大使館にメールや電話で問い合わせることをおすすめします。

どうしても自分の手には負えない、と感じるなら、申請の代行をしてくれるエージェントもありますので、利用を検討してもいいでしょう。

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